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山形県で総合診療医を目指しています。日々の振り返りをご笑覧ください。

ポリファーマシー 便秘編

トンボの数も減ってきて、秋の終わりを少しずつ感じ始めています。
雪はやだなぁ…。

さて、シーズンに1回、新庄市という山形の北部でポリファーマシーの勉強会をしております。
秋シーズンのテーマは「便秘」となりました。

便秘…悩ましいですよね。
生きていればどうしてもつきまとう問題でもあり、OTCサプリメント・民間療法と治療法の幅も様々です。
高齢者になると、特に便秘に悩んでいる方が増えてきます。
その原因は様々ですが、ポリファーマシーが絡んでいることも是非覚えていってください!

最近はガイドラインなども調べれば出てくる時代です。
ちょいと細かいですが、「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」を見てみます。

可能な限り使用を控える
ムスカリン受容体拮抗薬:ポラキス、ベシケア、デトルシトール、ブラダロン
H1受容体拮抗薬:アタラックスP、ピレチア
鎮痙薬:ブスコパン、アトロピン
使用を避けた方がよい
非ジヒドロピリジン系Ca拮抗薬:ヘルベッサー、ワソラン
便秘時には介入すべき
止痢剤:ロペミン 

よかれと思って出した降圧薬や過活動膀胱の治療薬で、逆に大変になっている場合を考えなきゃいけないわけですね。
その他、生活の中で改善できるところはないか・本当に治療すべき便秘なのか、実際の介入は多岐に及びます。
明日は模擬症例を検討しながら、ポリファーマシーをどうしていくか考えていく予定です。
山形でも少しずつポリファーマシーに対する関心が広がればいいなぁ、と思っております。