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山形県で総合診療医を目指しています。日々の振り返りをご笑覧ください。

ポリファーマシー解決の種を蒔く。

最初「ポリファーマシーの種を蒔く」と書いたら、ポリファーマシーをばらまく人みたいに見えるとのご指摘を受けました。
日本語は難しいです。

ポリファーマシーとは、必要以上に処方が出されている状態です。
現代日本はポリファーマシーだらけとよく言われますが、実臨床では自分の思いもつかないくらいたんまり薬を飲んでいる患者さんに遭遇します。
患者さんをいじめるつもりで出してるわけじゃないのは知ってるんですが…金銭面や内服の大変さを考えると、やはりなんとかしてあげたいと思ってしまいます。

なんとかしたいという思いから、以前からポリファーマシーの勉強会を定期開催しております。
この度山形市の若手薬剤師さんから声をかけて頂き、勉強会を行って参りました。
やる気の塊のような薬剤師さん10数名をお相手に1時間半、みっちり話し込んで参りました。

今回は模擬症例を用意して、どうすればポリファーマシーを解決できるかというワークショップを行いました。
実際に処方を前に戦っておられる方々でしたので、その回答も正に実臨床に即した内容ばかりでした。
「どう疑義照会するか?」という問いも作ってみたのですが、医師と対立せずにうまく意見を通す日々の苦労が伝わりました…。

ポリファーマシーはどこにでも存在していて解決には相当労力を要する、難しい問題です。
全国いろんな所で解決のために頑張っておられる人が沢山いらっしゃいます。
おそらく、どの方に聞いても「解決のためには多職種連携!」と答えてくれるんじゃないでしょうか。

連携のためには職種を超えて勉強しあうことが重要と思います。
自分ひとりの力で解決することはできませんが、きっかけを作ることくらいはできるはずです。
勉強会を通じて、誰かの処方が少しでも改善させることを願ってやみません。