2018/10/21 とあるご縁で東北医科薬科大学を覗いてまいりました。
大学病院の中を見学するなんて自分の母校以来です。
元々労災病院だった建物が大学病院に変わったので、建学3年という割には親近感の湧く建物でした。
まぁ、教育棟に行ったらとてもキレイでびっくりしましたけど。
東北医科薬科大学は卒業生の半分が地域医療に貢献する(予定)特殊な大学です。
お会いした先生も
論文書いたり研究書いたりするより、地域医療に従事することがうちの大学の目的だと僕は思います」
…とはっきり述べられていました。
地域医療。
多死社会に突入するこの国の至上命題になりうるワードです。
このワードを定義するためには、「地域」とはどこを指すのかを考える必要があります。
Wikipediaの情報だと1980年頃、アルマ・アタ宣言あたりから始まった用語のようです。
おそらく当初のイメージとしては「専門医療に対するプライマリケア」という意味合いで始まったのではないでしょうか。
それから約40年ほど経過しました。
専門家は相変わらず多く、プライマリケアも充実はしていません。
そんな中で「地域医療」は何を定義するのでしょうか。
個人的には、プライマリケアに限るだとか無理に制限をかける必要はないと思います。
(そんな制限をかけてわざわざ来たいと思うヒトを選別するような余裕がないとも言える)
「その地域を愛し、その地域住民の一部として医療に当たる」
これだけで十分、地域医療なのではないでしょうか。
どんな土地にもヒトは生きています。
医療はヒトを支えるためにあり、人生を納得できる形でまとめられるように支援するための分野です。
その人生に思いを馳せ、地域の人々を想う。
こんな医療者が全国に広がれば、きっとそこの地域住民は以前より幸せになれる気がします。
今の所、その理念に近いのが総合診療だと思っているので、自分は総合診療に進んでいます。
この気持をもって専門家になってくれれば何も総合診療医がたくさん増える必要もないのではないか、とも思っています。
卒業する前から「その地域を愛すること」を知ってもらえると、地域医療に従事する先生が増えてくれるのかな。
東北医科薬科大学だけではなく、他の大学にも広げていきたいと思いました。
追伸:
個人的にはERの自販機にソイジョイが売ってたのが一番興味深かったです。
(きっとご飯にありつけない医療職向けだろうな)