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山形県で総合診療医を目指しています。日々の振り返りをご笑覧ください。

プライマリケア認定医試験の記録

先日、プライマリケア認定医に合格しました。実は、合格までの記録をブログにしよう!とか思っていたんですけど、コロナ禍の延期とかですっかり記載を忘れていました(エントリー見たら1年前にちょっとだけ書いてある)。
合格後に書くのもアレですが、あまり検索しても何したらいいかわからなかったので誰かの役に立つと信じて書き留めておきます。

①試験形式
数年前からプライマリケア認定医も記述式からマルチプルチョイスに変わっています。これまではどんな問題だったのかわかりませんが、今年に関しては家庭医療専門医と同じ問題でした(試験会場も一緒)。
なので、基本的には子供から緩和ケアまで・疫学〜EBM〜ワクチン接種など幅広ーく聞かれる5択問題が100問ちょっとという感じです。

 

②試験対策
残念ながら問題集や対策本などは出ていません。
ある程度プライマリケアの現場できちんと仕事をしていれば触れたことのある知識だらけではありました。しかし、セッティング次第では産婦人科や小児などあまり見ないとかいう方もいるかもしれません。自分の臨床現場に合わせて不足している知識は追加しておくことが良いかと思います。どのような知識が求められているかを知るためには、PC学会のホームページにある受験要項や家庭医療専門医むけのハンドブックを買ってみるのがいいのではないでしょうか。
個人的には心電図と膠原病関係が知識不足だったので、ここだけは教科書買ってさらっと勉強しなおしました。

過去問に関しても学会で公表はされていません。
自分の口から語れることは、「1人で戦うな」「仲間を見つけよ」というアドバイスだけです。認定医の受験仲間は見つけるのが難しいかもしれませんが、専門医の受験仲間はある程度見つけやすいと思います。また、facebookなどののSNS上で情報交換している場合もありますので、そちらを見てみることを強くお勧めします。

あと、最後の方は血迷って国家試験の問題に手をつけ始めていましたが、これはあまりお勧めしません。やはり国試は国試、臨床に偏っておらず基礎の要素もある程度含んでいます。知らない知識に出会うのは面白いですが、試験前のギリギリ時期にやるものではないですね。

 

③資格とって何ができるの?
認定医のイメージとしては「総合診療をやってるんだけど専門プログラムに入れなかった人への救済措置」という感じです。そのため、ある程度専門医と同じような扱いをいただくことができます。
すなわち、(1)日本専門医機構の総合診療専門プログラム(2)日本プライマリケア連合学会の専門プログラム(3)日本病院総合診療医学会の専門プログラムの指導医資格として取り扱うことができます。
指導医資格を満たすためのワンステップと捉えて、自分は受験することにしました。資格のどこに価値を置くかは人それぞれですが、何か参考になれば。

 

こうして書いてみるとあっという間でしたが、昨年の延期も踏まえると2年近く準備していたことになります。感慨深い。
資格をとって「うれしー!やったー!」という感覚よりも、「さて指導医資格とか色々準備せねば」と冷静な反応になっている自分が大人になったのか心が荒んだのか悩ましいところです。
それでも、専門医資格を取れずにもやもやしていた頃に比べればずいぶん進歩したとは思います。納得するための受験だったと、今は振り返れそうです。

これから受験する方の何かの参考になれば幸いです。