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山形県で総合診療医を目指しています。日々の振り返りをご笑覧ください。

読書録:日本人の勝算

これからの総合診療をどーするこーするとか色々考えてると、「そもそもこれからの日本とは?これからの山形とはどうなるんだろう?」と一般教養が不足していることに気づきました。
少し基礎固めのつもりで、本を読んでいこうと思っています。

今回は「日本人の勝算―人口減少×高齢化×資本主義/デービッド・アトキンソン」を読みました。
Kindle unlimitedにあった本でしたが、経済の話をある程度押さえることができて大変刺激になりました。
気になった部分のメモを箇条書きで紹介します。

・日本で今まさに起きているパラダイムシフトの原因は、人口減少と高齢化
・あらゆる場面で、これまでの固定観念に囚われない、新たな解決策を見つける必要がある
・日本がこれから体験する急降下の需要サイドの要因は、 高齢化と人口の激減
・人口減は避けられないから、その中でうまく人を使う仕組みが重要になる
・日本の経済問題が悪化すると、年金や医療費などの社会保障への支払いに支障をきたす
・その企業の持続性と収益性に大きな魅力があれば後継者は現れる
・県ごとの最低賃金と県民の総数は相関している
・ということは、人口減の地域ではますます最低賃金が下がる→ますます人がいなくなる?
・賃金を引き上げるためにも、人材のスキルアップが重要
・大人になってからの教育を整える必要がある

これだけでも直視できなくなる情報ですが、これは自分ごと=山形県×総合診療にかなりインパクトを与えてくれました。

・このままの経済政策だと、人口減+人工流出の流れは加速する
・このままの山形だと少子高齢化社会は、より加速する=支え手不足・60-70代が80-90代を診る
・地域だからこそ、持続性+収益性のある診療科・病院にしていかないと人は増えない
・成人教育は鍵になりうる?

「いい医療を提供すればOKだよね!」みたいなお花畑からは卒業したと思ってましたが、まだまだ世の中が見えていないなぁと感じることができました。
引き続き学び続けます。