今日は当院の初期研修医向けに講義を行ってきました。
まとまった知識を話せる立場でもないので、自身の「やっちまった!」経験を元にしたケースカンファを行わせてもらいました。
人に教えると自身の知識の整理にもなりますね。
一緒に学ばせていただいた、という感じです。
今回の症例はNOMIと診断された方でした。勉強した知識を共有したいと思います。
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nonocclusive mesenteric ischemia
非閉塞性腸管膜動脈虚血
急性腸管膜動脈虚血の原因
50% 上腸間膜動脈塞栓症
20% 上腸間膜動脈血栓症
25% NOMI 非閉塞性虚血
思ったより多い。
しかし、身体所見が非特異的なので発見が遅れやすい。
見つかった時には重症化した時…という場合が多い。
こんな人に多い!
診断:
身体所見は非特異的(虚血の状態で全然違う)
リスクファクターのある高齢者が腹痛を訴えた時、鑑別の候補に挙げる
確定は造影CT(可能なら腸間膜動脈を選択的に造影)
(UpToDateより)
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また、もう一つのポイントとして「診断エラー」について話してきました。
診断まで難渋したケースだったのですが、振り返ると知識ギャップによるエラーだけではなく認知バイアスも影響していたなぁと感じています。
アンカリング・利用可能性バイアス・診断への勢いの3つを紹介しました。
ケースカンファ自体は滞りなく終了したのですが…もう少し笑いを取れるとよかったなと反省です。
熱血・爆笑カンファレンスにはまだまだ道のりが遠い! 精進しようと改めて感じました。